2013.05.02

5月5日浜離宮朝日ホール公演の当日券情報！　詳しくはこちらから

2013.04.18

ユッセン兄弟、ラヴェルの「美女と野獣の対話〜マ・メール・ロワ〜より」の演奏がyoutubeにアップされました。

2013.03.29

前島秀国さん（サウンド＆ヴィジュアル・ライター）公演チラシ記事をアップしました。

2013.03.29

アルトゥール・ユッセン＆ルーカス・ユッセン日本ツアー2013のHPをアップしました。

公演チラシダウンロード（PDF、975KB）

公演チラシダウンロード（PDF、528KB）

公演チラシダウンロード（PDF、528KB）

［2013年日本ツアー公演プログラム］

アルトゥール・ユッセン＆ルーカス・ユッセン　ピアノリサイタル

プログラム A
2013年5月5日（日）午後１時30分　浜離宮朝日ホール
2013年5月6日（月・祝）午後3時　三原市芸術文化センターポポロ

シューベルト　即興曲第２番 変ホ長調 作品90-2　（アルトゥール）
シューベルト　即興曲第３番 変ト長調 作品90-3　（アルトゥール）
シューベルト　即興曲第３番 変ロ長調 作品142-3（ルーカス）
シューベルト　幻想曲 ヘ短調 作品103（アルトゥール＆ルーカス）
ラヴェル　 プレリュード（アルトゥール）
ラヴェル　 水の戯れ（アルトゥール）
ラヴェル　 ソナチネ（ルーカス）
ラヴェル　 マ・メール・ロワ（アルトゥール＆ルーカス）

プログラム B
2013年5月9日（木）午前11時30分　横浜・フィリアホール

シューベルト　即興曲第２番 変ホ長調 作品90-2　（アルトゥール）
シューベルト　即興曲第３番 変ト長調 作品90-3　（アルトゥール）
シューベルト　即興曲第２番 変イ長調 作品142-2　（ルーカス）
シューベルト　即興曲第３番 変ロ長調 作品142-3（ルーカス）
シューベルト　幻想曲 ヘ短調 op103 D940（アルトゥール＆ルーカス）

プログラム C
2013年5月11日（土）午後１時　所沢市民文化センターミューズ　アークホール

シューベルト　即興曲第２番 変イ長調 作品142-2　（ルーカス）
シューベルト　即興曲第３番 変ロ長調 作品142-3（ルーカス）
シューベルト　幻想曲 ヘ短調 作品103（アルトゥール＆ルーカス）
プーランク　 3つの常動曲（アルトゥール）
プーランク メランコリー（アルトゥール）
ラヴェル　 水の戯れ（アルトゥール）
ラヴェル　 マ・メール・ロワ（アルトゥール＆ルーカス）

*＊都合により公演内容の一部が変更になる場合がございます。また、未就学児の入場はご遠慮下さい。あらかじめご了承ください。

2012年11月、アムステルダム・ロイヤル・コンセルトヘボー管弦楽団と共演！

アルトゥールとルーカスは、５歳から、ヒルバースムでレニー・ベットマンについてピアノを始めた。ルーカス（1993年生）は、9歳の時に、カメラータ・アムステルダムとの共演で、コンセルトヘボウ大ホールでデビュー。また2004年、音楽才能のための基金による国内コンクールで、アルトゥール（1996年生）は、ヤング・ミュージカル・タレント・オヴ・ジ・イヤーに選ばれる。

　2005年、ユッセン兄弟はポルトガルの誇る名ピアニスト、マリア・ジョアン・ピリスに招かれ、ポルトガルとブラジルで数カ月ピリスの指導を受ける。同年、ベアトリックス女王の即位25年祝典にあたって、アルトゥールとルーカスはナイツ・ホールでコンサートを行い、その模様はライブでテレビ放映される。2006年には、ベアトリックス王女基金の50周年記念するコンサートにも出演。ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮オランダ放送室内管弦楽団とユトレヒトで、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団とアムステルダムのコンセルトヘボウ大ホールで、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第10番(2台ピアノのための)」を演奏する。

　2006年、アムステルダムのプリンセン運河コンサートで、ルーカスはピアニストのラン・ランと共演。同年、ルーカスとアルトゥールは、ロエル・ヴァン・ダーレンがAVROテレビのために制作したドキュメンタリー「助けて！僕には才能があるんだ（Help, I have talent!）」に出演。

　2007年5月、アムステルダム・コンセルトヘボウ大ホールで行われる「マスター・ピアニスト・シリーズ」の20周年記念コンサートで、直前にキャンセルしたマルタ・アルゲリッチの代役として、ルーカスとアルトゥールはラヴェルの「マ・メール・ロワ」を演奏する。12月には、ブラジルでのマリア・ジョアン・ピリスのマスタークラスに参加。このマスタークラスは、NHKがドキュメンタリーとして撮影、放送される。同年暮れに、ルーカスはコンセルトヘボウで、ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団とショパンの「ピアノ協奏曲第２番」を共演。

　2008／2009年のシーズンには、ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、オランダ室内管弦楽団、ロンドン室内管弦楽団（ピリスと共に、アルトゥールはベートーヴェンのピアノ協奏曲第１番を、ルーカスはベートーヴェンのピアノ協奏曲第３番を演奏）と共演、また、ミュンヘンのヘラクレス・ホール、コンセルトヘボウのリサイタル・ホールでリサイタルを行う。

　2009年6月には、「エルミタージュ・アムステルダム」のオープニングで、ベアトリックス女王とロシア大統領臨席のもと演奏する。9月には、コンセルトヘボウのマチネ・コンサートで、プーランクの「２台のピアノと管弦楽のための協奏曲」を演奏、その様子はNPS制作のテレビ・ドキュメンタリーになった。

　2010年5月、ルーカスとアルトゥールは、ヤープ・ヴァン・ズヴィーデン指揮ダラス交響楽団との共演で、アメリカ・デビューを成功させる。8月にはラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティヴァルに参加、オーギュスタン・デュメイ指揮王立ワロニー室内管弦楽団とモーツァルトの「ピアノ協奏曲第１０番（2台ピアノのための）」を演奏する。2012年9月、アルトゥールは、巨匠フランス・ブリュッヘンの指揮でベートーヴェンのピアノ協奏曲第４番を演奏。同年11月、アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団とモーツァルトの「ピアノ協奏曲第１０番（2台ピアノのための）」共演、成功を収める。

　ルーカスとアルトゥールは、ドイツ・グラモフォンと契約した最初のオランダ人演奏家であり、アルトゥールは、このイエロー・レーベルと契約した最年少演奏家でもある。ファースト・アルバムでは、ベートーヴェンを録音、セカンド・アルバムはシューベルトを録音。

　ルーカスとアルトゥールは現在、トン・ハルトシューカーとヤン・ヴィンに師事しており、さらに頻繁にピリスの指導も受けている。

オランダ、ヨーロッパで旋風を巻き起こすピアノ兄弟

　青春の息吹きを感じさせる初期ロマン派音楽を、壮年期を迎えた名ピアニストがどんなに思慮深く演奏しても、そこにはどうしても表現できないものがある。新緑の芽生えにたとえるべき、作曲家たちの生命力から溢れ出てくる純真無垢な感性だ。高度な技術的要求をおろそかにすることなく、10代特有のみずみずしい感性でベートーヴェンやシューベルトを弾くピアニストが、果して世の中に存在するのだろうか？　その答えは、意外にもオランダにあった。ここ数年、かの地を熱狂の渦に巻き込んでいるルーカス（１９９３年生）とアルトゥール（1996年生）のユッセン兄弟だ。
　打楽器奏者の父とフルート奏者の母という音楽一家に生まれたふたりは、ともに５歳でピアノを学び始め、ルーカスが９歳の時にアムステルダム・コンセルトヘボウ大ホールでデビュー、アルトゥールが８歳の時にヤング･ミュージカル・タレント・オブ・ザ・イヤー選出という神童ぶりを発揮。このふたりの才能を高く評価したのが、かの名ピアニスト、マリア・ジョアン・ピリスである。
　2007年にピリスのマスタークラスに参加したユッセン兄弟の演奏はNHK「スーパー･ピアノ・レッスン」でも紹介されたが、当時、10代前半とは思えないふたりの卓越したテクニックに度肝を抜かれた視聴者は少なくなかったはずだ。2010年には、オランダ人演奏家として初めてドイツ・グラモフォン・レーベルと契約。デビューアルバムのベートーヴェンのピアノ･ソナタ集は、発売初日だけでゴールドディスク（１万枚）という驚異的なセールスを記録した。
　ピアノ・デュオとして活動する兄弟姉妹はこれまでも多く存在してきたが、ユッセン兄弟のユニークなところは、音楽活動をデュオに限定せず、ソリストとしての活動にも重きを置いている点だ。だから、同じ作曲家の作品を兄弟で弾き分けたり、２台ピアノのための作品を弾いたりする柔軟な演奏活動が可能となる。繊細なタッチと表情豊かな音楽作りでロマン派から現代音楽まで弾きこなし、ヨーロッパとアメリカで高い評価を得てきたふたりが、いよいよ2013年GW、日本で"ダブル・デビュー"を飾る。

前島秀国（サウンド＆ヴィジュアル・ライター）