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Home > ニュース > ロンドン在住の音楽ライター後藤菜穂子さんが、ポール・ルイス復帰コンサートを緊急レポート!

ニュース

2015.11.06

ロンドン在住の音楽ライター後藤菜穂子さんが、ポール・ルイス復帰コンサートを緊急レポート!

ポール・ルイス、ロンドン・フィル定期演奏会で復帰!

後藤菜穂子(音楽ライター:ロンドン在住)

英国のピアニスト、ポール・ルイスは9月20日から10月末まで病気のため予定されていた全公演を降板していたが、11月4日に7週間ぶりに、ロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールでロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会で元気に復帰し、いつもながらの誠実で研ぎ澄まされた演奏を聴かせた。

演目はベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番ハ短調。指揮のユッカ=ペッカ・サラステは緊迫感に満ちた速めのテンポで序奏を開始、音楽の方向性をしっかりと定め、そこにピアノがダイナミックな主題で登場。ルイスの演奏はコントラストが鮮やかで、最初のフォルテのフレーズとそのあとの弱音のフレーズの対比など、音色のコントロールが見事だ。彼のタッチはつねにクリアで、技巧的なパッセージは華麗に聴かせ、他方で展開部のフルートの伴奏に回るところでは卓越した室内楽奏者としての面もみせ、オーケストラに寄り添っていた。第1楽章のカデンツァはスケールの大きな表現で、しかもコーダもそのままの緊張感でサラステがきっちりと締め、圧巻だった。

第2楽章のピアノ独奏は、ソフトペダルを使用した抑えた音色で開始、続くミュート付きの弦楽器の音色と対応していた。ここでも急に弱音に落とすなど、ルイスのフレージングはひじょうに細やかだ。フルートとファゴットとの掛け合いでのアルペジオは幻想性に満ち、またその少しあとのオクターブの上行音階では、こんなにも音階を美しく弾けるものなのかと聴き入った。

終楽章へはそのままアタッカで進み、軽快なテンポでピアノとオーケストラが活きいきと対話を繰り広げる。サラステは強い統率力を発揮、オーケストラから豊かな表情を引き出し、ピアノと息を合わせきわめてエネルギッシュにフィナーレを築き上げた。ポール・ルイスは病気の影響をまったく感じさせない力強い演奏で、聴衆の大きな拍手に笑顔で応えていた。

ロンドン・フィル定期演奏会


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